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 地域資源紹介

八丈植物公園

八丈植物公園

■指定されている場所:八丈町

昭和37年に開園した「八丈植物公園」は、約22haという広大な敷地に約100種類の熱帯・亜熱帯の植物を有する都立公園。メイン・エントランスには、八丈島の全体を石で立体的に再現したジオラマがあり、八丈富士や三原山、その間にある空港などの位置関係がよく分かるようになっています。植物公園は「管理ゾーン」「林間ゾーン」「八丈の森ゾーン」「緩衝緑地ゾーン」「学習の森ゾーン」「世界の森ゾーン」「日本の森ゾーン」「園地ゾーン」の8つのテーマ別ゾーンに分かれています。

八丈ビジターセンターと温室

八丈ビジターセンターと温室
ビジターセンター

「管理ゾーン」にある八丈ビジターセンターは植物公園の見どころを案内し、八丈島の豊かな自然について紹介しています。解説員が常駐しているので説明を聞くことができます。また、写真パネルやビデオ、動植物の様々な標本展示によって、八丈島の生き物たちの興味深い姿や、八丈島誕生の歴史について学べます。ヤコウタケ(通常は梅雨や秋雨の時期にしか見られない光るキノコ)を、年間を通じて観察できるコーナーは見逃せない展示です。加えて、季節ごとに様々な体験学習を楽しめる特別プログラムが用意されています。

温室
温室

「管理ゾーン」にある温室には、ハイビスカスやブーゲンビリア、ストレリチアやフウリンブッソウゲなどの美しい花々、トックリヤシやタビビトノキなどの観葉植物、パパイヤやマンゴー、カカオノキ、コーヒーノキ、スターアップル、バナナといった果樹など約100種類の植物を目にすることができます。八丈島は元来温暖な土地ですが、温室ではさらに暑い熱帯地域に生息する植物たちに出会えます。

温室

各ゾーンの紹介

林間ゾーン
徳里山展望台からの夕陽

「林間ゾーン」は、ビジターセンターの南にある小高い山一帯に広がる林で、タブノキ、ヤブニッケイ、ヒサカキなどの常緑樹からなります。この付近はかつて、八丈富士と同時期に噴火した「側火山」の一つでした。最も高い場所には「徳里山展望台」が設けられており、八丈富士や八丈小島を一望できます。双眼鏡を用いれば、近くの沖のホエールウォッチングも可能です(ビジターセンターには、植物公園内で使える無料貸出しの双眼鏡が数個用意されています)。

「八丈の森ゾーン」の主な木には、スダジイ、タブノキ、オオシマザクラ、タイミンタチバナがあります。スダジイの樹皮は黄八丈の黒色染料に、タブノキの樹皮は鳶色(とびいろ)、つまり赤みがかった濃い茶色の染料に利用されています。また、オオシマザクラは、かつては炭焼きの原料として用いられてきました。一つの株から複数の幹が出ている「株立ち」したオオシマザクラは、薪や炭のために伐採された名残りです。さらに、ここには昔の炭窯の跡も残っています。

遊具広場
遊具広場

「緩衝緑地ゾーン」は、スダジイ、ホルトノキが多く見られる林で、市街地と公園を隔てる「緑の壁」の役割を果たしています。この中のバードサンクチュアリの池には、春にはサギの仲間が、冬にはカモの仲間が降り立ちます。観察小屋から鳥を刺激せずに観察できます。このゾーンには、大きなすべり台やアスレチック遊具が設置された「遊具広場」があり、子供連れの家族に親しまれています。

高倉
高倉

「学習の森ゾーン」の観察路沿いには、八丈島に見られる動物や植物についてクイズ形式で学べる解説板が点在します。ここには、ネズミや湿気から穀物を守るため高床式に造られた「高倉」と呼ばれる貯蔵庫が移築・展示されています。

「世界の森ゾーン」は、インドゴムノキ、ウチワサボテン、トックリランなど、外国産の植物が並ぶ異国情緒にあふれたゾーンです。

「日本の森ゾーン」のサクラ広場には、サクラやウメ、ツツジが植えられており、春になると大きなオオシマザクラの下で花見を楽しむことができます。

キョン
キョン

「園地ゾーン」にある池の近くには、広場のシンボルであるガジュマルが植えられています。広場にある動物舎では、台湾などに分布する小さくてかわいいシカである「キョン」(Muntiacus reevesi)を見ることができます。雄だけが角をもっています。キョンの眼の下には臭腺があり、臭腺を木の枝などにこすりつけて、においづけをして自分の縄張りを主張する習性があります。この臭腺の開口部が別の眼のように見えるため、キョンには四目鹿(ヨツメジカ)という別名があります。園地ゾーンには、砂場やすべり台もあります。

八丈植物公園は、通年24時間入園できる開放型公園です。八丈ビジターセンターの開館時間は9:00〜16:45となっています。公園も八丈ビジターセンターも入場無料で、駐車料金無料です。

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